会長ご挨拶

 この度、栄えある養秀同窓会の会長に選任された與儀毅です。

 私は昭和二十二年生れの首里高等学校第二十一期生で、ベビーブームのトップバッターとして、戦後世相の中で「団塊の世代」と呼ばれ、何かと話題を提供したに世代の一人です。

 養秀同窓会は、琉球政府行政主席の当間重剛氏、知念朝功氏など行政の長や法曹界の重鎮太田朝章氏そして教育界の田場稔氏等が歴任されました。これらの歴代会長が同窓会の礎をそれぞれ築いてこられました。

 私にとりまして会長職は少々重責に思えますが、同窓会の良き伝統を次世代に引き継いで行くのが私の責務だと肝に銘じ、同窓会活動に取り組んで参りたいと思います。

 幸いにして、大田朝章元会長、田場稔前会長お二人とも顧問として残ります。また、又吉盛秀副会長を始め各副会長、本田新事務局長は以前から同窓会事業に積極的に参加しており、同窓会の更なる活性化に力を添えて頂けるものと心強く思っています。

 さて、同窓会の目的は定款第三条により、県立一中を承継する首里高校の発展に寄与すること、会員相互の親睦を図ること、一中健児之塔及び同窓会の財産を維持管理することと定めています。

 これら三つの目的は、歴代会長が取り組んできたことであり、私も会員各位の協力を得て目的達成に努力する所存であり宜しくお願いします。

 特に、首里高校の発展に寄与する事業として、毎年三百八十万円の学校支援金を拠出しております。また、奨学金制度として、大学進学を支援する養秀育英奨学金(県外五万円、県内三万円の貸付型)や難関大学、医学、歯学、薬学に進学する生徒への入学支度奨学金(給付型二十万円)、経済的理由から就学困難な在校生に対する支援補助金や海外留学補助金制度などを創設しています。
 さらに、在学中文武両面で顕著な成績を上げた生徒には、卒業式で養秀同窓会長賞を授与し、生徒の努力を讃えております。

 今後、皆様のご協力を得て、多くの生徒たちが奨学金制度を利用し勉学に励ことができるように充実させて参りたいと考えております。

 次に、会員相互の親睦ですが、ここ二年間新型コロナウイルスの感染拡大により、定期総会後の懇親会や養秀ゴルフ大会、養秀囲碁大会等が休止しており、会員相互の交流が途絶えています。今年度は、先ずゴルフ大会を新型コロナウイルス感染に万全の対策を立てたうえで、九月十二日に開催する予定で諸準備を進めています。

 一中健児之塔慰霊祭は、昨年に引き続き、一中学徒同期生、同窓会役員及び首里高等学校の教職員・生徒それぞれの代表者のみの参列とし、規模を縮小し執り行う予定です。その後、ご遺族や一般関係者の自由な参拝としています。

 一中学徒の遺書修復事業ですが、この度一応の修復を終え、『一中学徒からのメッセージ』の冊子として発刊いたします。首里高等学校の平和学習を始め、広く県内外の人々にも一中学徒の遺書を通し、沖縄戦の実相を伝える資料として役立てていきたいと考えています。

 最後に、同窓会顧問、副会長、理事、代議員、事務局長及び事務職員、そして、会員の皆様方のご指導とご支援をお願い申し上げ、私の会長就任のご挨拶とさせて頂きます。

令和4年6月

一般社団法人 養秀同窓会 会長

(首里高校21期)與儀 毅