一中戦没学徒資料室の開設について
1945年(昭和20年)に終結した太平洋戦争で国内唯一の住民を巻き込んだ地上戦の舞台となった沖縄は、「鉄の暴風」と称された米軍の激しい攻撃を受け、島は焦土と化し20万余の尊い人命が失われました。
その中には、父祖伝来のこの郷土を防衛せんとの一心から戦場に赴き、陣地構築・通信・弾薬運搬・傷兵の搬送・斬り込み隊の一員としてあらゆる軍務に従事した300名を超える沖縄県立第一中学校の学徒・教職員が含まれていました。
郷土を背負って立つという大きな夢を胸に一中の門をくぐり、文武両道に励んでいた彼らは戦争という不幸な時代の中で、夢を実らせることなく、尊い若い命を亡くしました。これらかけがえのない有能な人材を失ったことは痛恨の極みであり、長い養秀の歴史の中で最も悲しい1ページであります。
養秀同窓会は創立125周年の記念事業として沖縄戦で犠牲となった県立一中学徒を追悼すると共に、当館に所蔵された遺品資料を通して戦争の惨さ、平和の尊さを伝えるために、「一中戦没学徒資料室」を開設しました。
一中生が残した遺書、頭髪・・・